古田雄介さんの『故人サイト』完成しました!

古田雄介さんによる『故人サイト 亡くなった人が残していったホームページ達』が完成しました! 中身をお見せします。カバーはこんな感じです。遺影とタブレットをイメージ。

帯を取ったところ。スタイリッシュです。

第一章は「突然停止したサイト」。運営者も自らの死を予期していなかったものです。

飲酒運転を自画自賛していた高校生が事故死。その後、自業自得という非難が殺到してしまった。

つい先日閉鎖されてしまったが、特例として巡礼サイトとしても最も有名だった飯島愛さんのブログを紹介。

各章末にはコラムが設けられています。これは運営主が死んだ後、ホームページがどういう顛末を迎えるかの分析。

飯島愛さんと似てますが、急逝された小悪魔agehaで人気だった方のブログ。

右ページにあるのは、消滅したサイトをどうやって復元して閲覧するかの方法。各章の末尾にはネット検索テクニックを披露。

あるバンドマンのブログ。走行中の車の中から投稿した30分後に事故死。

夫婦で世界一周の旅に出ていたものの、途中で2人とも病状悪化。そのまま死亡。そしてその後、ブログ本が出版された例。

今年の頭に最も震撼させた事件、イスラム国人質事件。後藤健二さんの4年前のツイートが掘り起こされ、4万RTされた。

死の前日まで自撮動画を配信し続けたアイドル。

コラムでネットで自らの死を偽った狂言サイトの数々。ミュンヒハウゼン症候群など同情心を引くためによるものと見られる。

自殺すると決めて、それまでの日々をカウントダウンしていったサイト。

恨みを抱いていた職場の同僚の実名をツイッターで呟いた後、自殺。

たまに発生する自殺の実況中継。閲覧者も最初は半信半疑で囃し立てる者もいる始末。

夫婦の闘病記録ブログ。奥さんは生まれたばかりの赤ちゃんを残して逝ってしまう。感動を呼び、書籍化、そしてドラマ化。

学術的に貴重な研究をホームページで残していた学者。その価値を大学が認め、死後も大学が資料館としてそのまま保存した。

番外編だが、17歳の娘を十年前に殺されたのに、未だに犯人が見付からない事件。父親は犯人捜しの為にブログを更新し続けてる。

これはかなり切ない。急逝された奥さんの生前の声をサンプリングし、それを加工して歌わせて曲を発表している夫。
という訳で特に印象的なサイトを紹介しましたが、こうしたサイトが103も載っています。正直、不気味なものもあれば、胸を打つものもあります。
ネット社会になってから、一般人が自らの文章を世間にそのまま公表する機会がますます増えてきました。そして今後、これから少子高齢化社会だけでなく、多死社会を迎える事となります。人々がネット空間に残した死、そこから見えてくるものも多いのです。
また古田さんは本業のライター、記者として有名で、そのドキュメンタリーテイストの文章は非常にスリリングかつエンターテイニングであり、読んでいてグイグイ引き込まれてしまいます。
この『故人サイト』、早ければ12月11日頃書店に並ぶ予定です。是非、お買い求め下さい。


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