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アメリカ国籍なのにたまたま日本にいて、日本軍人になってしまった日系人達の話。『日本軍兵士になったアメリカ人たち』

日独伊三国軍事同盟に調印し、戦争直前に対米交渉にあたっていた外交官、来栖三郎に来栖良という息子がいて、その彼が超イケメンのアメリカ人のハーフだったって皆さん、知っていましたでしょうか? 来栖三郎の奥さんのアリスがアメリカ人で、息子の血が半分白人なのです。日本軍のパイロットだったのですが、終戦直前に事故で亡くなってしまいました。もしかしたら他にも当時、日本軍に徴兵された連合国軍とのハーフの人達が結構いたかもしれません。

『日本軍兵士になったアメリカ人たち』では日系人で、アメリカで生まれ育ち、アメリカ国籍も持っていたけど、何らかの都合で日本に一時帰国したりしていて、そのタイミングで赤紙が来てしまって、日本軍人として招集され、母国であるアメリカ、連合国軍と戦わざるを得なくなった人達の、悲惨な運命を掘り起こしています。

この本は出た後、割と早く読んでいて、『Cool Ja本』フェアでも選書しました。日系人部隊、第442連隊戦闘団がヨーロッパ戦線で大活躍したという栄光のヒストリーはよく見聞きしますが、日系人でも日本側に立った人達の話はあまり聞きません。ブラジルの日系人でも終戦から10年以上経っても、日本が勝っていると信じていた「勝ち組」という人達がいたみたいです。私個人は勝利者というよりは、むしろこうした歴史の敗者、影の部分に感情移入してしまう方です。

この本で一番ショッキングだったのが、日系人の日本兵、岩竹ウォーレン信明さんの話。父島で撃ち落とされた米軍捕虜、ウォーレン・ヴォーンを軟禁して英語で話しているうちに、次第にお互いパイロットとしての友情が芽生えてしまったのです。飛行戦闘法を熱く語り合い、飛行機乗り同士の連帯感さえ芽生えていました。しかし、ある日、日本兵からウォーレンは呼び出しを食らいます。その後、ウォーレンは日本刀による首切りで惨殺されてしまいました。

「何で、あんないい青年が殺されなければならないのか、今から思うとほんとうに可哀そうなことをしたと思います……」

考えてみれば岩竹さんとウォーレンは半分、同郷の同世代の仲間ですよね……。68ページにウォーレンの写真が載っているのですが、今でも生きていたら普通に友達になれそうな、ハンサムで、ナイスなアメリカンガイです。彼の様な顔立ちのアメリカ人の知り合い、います。戦争のこうした話は本当に胸が苦しくなってきます。ウォーレンの悲劇を忘れない為に、岩竹さんはウォーレンの名前を自分の名前に付けたとの事です。


日本軍兵士になったアメリカ人たち―母国と戦った日系二世日本軍兵士になったアメリカ人たち―母国と戦った日系二世
(2010/02)
著者:門池啓史
発行人:浜正史
発行所:元就出版社
装幀:純谷祥一

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テーマ : オススメの本
ジャンル : 本・雑誌

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ハマザキカク

Author:ハマザキカク
社会評論社のサバカルチャー編集者。チュニジア、フィリピン、イギリス、日本育ち。企画、組み版、カバー、全て一人で行っている。毎日必ず最低一企画は立案している。国際関係、共産趣味、変な物のコレクション、そして珍書を柱に、常時30企画を進めている。

手掛けた作品は
『世界各国女傑列伝』
『敗戦処理首脳列伝』
『ゴム銃大図鑑』
『人種マニア』
『超高層ビビル1・2・3』
『一発朗』
『即席麺サイクロペディア』
『ダメ人間の日本史』
『ダメ人間の世界史』
『ほったいもいじるな』
『エロ語呂世界史年号』
『いんちきおもちゃ大図鑑』
『ニセドイツ1・2』
『アルバニアインターナショナル』
『大使館国際関係史』
『ゴム銃オフィシャルガイドブック』
『時刻表世界史』
『世界の首都移転』
『ファーストフードマニア』
『コーラ白書』
『世界飛び地大全』

等多数。

今までハマザキカク個人名義で書店フェアを9回開催した。ブックファースト梅田店『濱崎誉史朗フェア』、三省堂神保町本店『ハマザキカクフェア』、有隣堂ヨドバシAKIBA『Cool Ja本』『Fool Ja本』マルサン書店『Cool Ja本』ジュンク堂書店新宿店『ゴム銃大図鑑フェア』『松マルクス本舗 松田健二の下で働く濱崎誉史朗が選ぶ共産趣味本』等。

現在有隣堂ヨドバシAKIバカVol4『夏葉原 懐かしい昭和のレトロ本』開催中!!』開催中!

この『Cool Ja本』ブログ2011年度スゴブロ4位受賞!

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