『世界ナンバー2列伝』が完成しました!

山田昌弘さんによる『世界ナンバー2列伝』が完成しました! こんな感じに仕上がってます。副主任や課長補佐など、会社の中でトップリーダーの下で実務を取り仕切るビジネスマンも大いに共感する企画です! 事実上ナンバー3でも4でも、表舞台に立つ事のない、スポットライトを浴びる事のない、縁の下の力持ち達でも感情移入してしまいます。

「ナンバー2」という抽象概念をカバーにするのはやや難しかったですが、この本の中でも最も知名度の高い宰相ビスマルクを表に持ってきました。

一色の表紙。これも味わいがあります。

目次。ミニ扱いしている人も含めて古今東西のおよそ76人の「ナンバー2」が紹介されています。

ビスマルクに匹敵する宰相の代名詞と言えばリシュリューとマザラン。両者はソックリさんでもお馴染み。
リシュリューとマザランの顔

ヴィクトリア女王という善良だが結構気むずかしい君主を見事におだてて、操ったユダヤ人宰相ディズレーリ。

『世界ナンバー2列伝』の中でもナンバー1と言って良いビスマルク。結構泣き虫だったり意外な面も。

「ナントカ銀座」とか「ナントカのメッカ」という言い方があるように「ナントカのビスマルク」という言い方があるらしいです。例えば「ルーマニアのビスマルク、ブラティアヌ」「ブルガリアのビスマルク、スタンボロフ」。それぞれの国の近代化を成し遂げた名宰相です。

結構意外なのがモロトフ。英語で検索すると「火炎瓶」の事ばっかり出てきてしまう人物ですが、ロシア革命の時はスターリンと同じアパートで暮らしており、外相まで務めたのに駐モンゴル大使に左遷、その後も迫害され続けるも終生スターリンに忠誠を誓ったのでした。なお死んだのは1986年と意外と近年。

ポルトガルというとサラザールという経済学独裁者を思い浮かべますが、序列で言うと彼は二位で、その上にカルモナ将軍が名目上君臨していたのです。ナンバー2とは言えどナンバー1を傀儡に祭り上げ、事実上の実権を握っている宰相もいる訳です。

結構面白い人選がニクソン。後年のウォーターゲート事件など暗いイメージがつきまとうアメリカ大統領経験者ですが、アイゼンハワーの時の副大統領でした。国民に人気のあるアイゼンハワーですが、軽い脳卒中に見舞われた後、実務をニクソンが取り仕切ります。相当な汚れ仕事をこなしつつも、影の補佐役として大活躍したらしいです。

補佐役としての処世術や、上司としての部下の扱い方など、ナンバー2にまつわるサラリーマンが大いに参考になるコラムが随所に設けられています。

欧米だけでなくアジアやアフリカ、南米など第三世界もからもピックアップ。最近逝去されたベトナムのグエン・ザップ。赤いナポレオンと呼ばれた人物です。

宰相ネタでは王道の中国三国志や中国古代史からも。諸葛亮などは有名ですね。

「名宰相」「名補佐役」の代名詞として周恩来を思い浮かべる人も多いかもしれません。ウイルヘルム一世を差し置いてガシガシと自分の政策を貫いたビスマルクやりも、周恩来の方がより典型的な補佐役のイメージに合います。彼は毛沢東の毒味までしています。また公式の歓迎会でも自ずと交通整理まで買って出てしまう気質の人物です。

日本史の章も設けられていて例えば豊臣秀吉の謎の弟、豊臣秀長が紹介されています。
後日知ったのですが、来年、大河ドラマで黒田官兵衛が扱われるらしいですね。この企画をやっている時は全く意識しておらず、収録もしていませんが、2014年は参謀モノが流行りそうです。黒田官兵衛に飽き足らない歴史ファンは是非『世界ナンバー2列伝』をお取り下さい。
本日、2013年11月6日搬入なので早いお店では今日明日に店頭に並ぶものと思われます。各種オンライン書店では発売を開始しているところも出てきているみたいです。
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