山田昌弘さんによる『世界ナンバー2列伝』が出ます!

「2位じゃダメなんでしょうか?」 「いいと思います」
突然ですが、山田昌弘さんによる『世界ナンバー2列伝』が出ます。副題は「史上最強・補佐役・宰相・顧問・右腕・番頭・黒幕・参謀」です。古今東西のナンバー2の立場で歴史に名を残した人達を紹介した本です。
君主以上に大活躍!!
サブリーダー武勇伝! 序列2位ヒーロー大全!
国の主を祭り上げ、実権を握って、進むべき国の
針路を切り開いた、歴史のもう一人の主人公達
副社長、副頭取、副主任など、トップ直下の役職、感情移入しまくりんぐ!
何でも2番じゃないと気が済まない天の邪鬼、大注目!
収録されている人物は例えばこんな人達……。
国家元首じゃないのに国を導いた、歴史の名脇役達76 人
■ビスマルク=波長の合わないヴィルヘルム一世を支え、ドイツ統一に剛腕を振るい、社会保険制度まで導入した鉄血宰相
■ディズレーリ=気むずかし屋とされたビクトリア女王との間で、恋仲とも噂された外交上手なユダヤ人大英帝国首相
■モロトフ=若い時スターリンと同じアパートで暮らし、最重要課題を任され続けたにも関わらず粛正されかけた名補佐役
■ニクソン=人気者アイゼンハワー大統領の副大統領として、その汚れ役や尻ぬぐいを務めた事もある後年大統領となった男
■ボー・グエン・ザップ=ホー・チ・ミンの補佐役として、フランスの植民地支配を叩き潰したブルジョワ気質の天才戦略家
■周恩来=毛沢東をその善行悪行全て含めて支持し続け、「家政婦」とまで揶揄された徹底した補佐役気質の中国首相
■豊臣秀長=四国攻め総大将等を務め、豊臣秀吉の天下取りを支えながらも先に死んでしまった忠実万能な異父弟
■○○のビスマルク 例:日本の伊藤博文、ルーマニアのブラティアヌ、ブルガリアのスタンボロフ、インドのパテール等
最も有名な例はビスマルクですが、世界各国にはナントカのビスマルクと呼ばれる、名宰相がいたみたいです。また実はトップに祭り上げられたのは単なるお飾りで、そんな傀儡首脳を裏で操る序列2位みたいな人も紹介しています。例えばポルトガルのカルモナ将軍と、サラザールがそんな関係と言って良いでしょう。
他にも名補佐役になる上での上司の扱い方や、古典から学ぶ補佐役の選び方など、ビジネスマンで上司部下関係に悩む人にとって参考になるコラムも複数用意してます。
著者は山田昌弘さんです。同姓同名の社会学者がいますが、その方とは別で『ダメ人間の世界史』と『ダメ人間の日本史』を『戦後復興首脳列伝』の麓直浩さんと共著で書かれています。2011年には『世界各国女傑列伝』も書かれています。
![]() | ダメ人間の世界史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史) (2010/03) 山田 昌弘、麓 直浩 他 商品詳細を見る |
![]() | ダメ人間の日本史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史) (2010/03) 山田 昌弘、麓 直浩 他 商品詳細を見る |
![]() | 世界各国女傑列伝―全独立国から代表的な女性を一人ずつ紹介 (2011/09) 山田 昌弘 商品詳細を見る |
本が書店に並ぶのは11月9日頃です。日頃「リーダーシップを発揮しろ!」と煽られても、組織の全員がリーダーになれる訳じゃないし、むしろサポート役とか、ボスをうまく補佐していく能力も大事だと思っている、参謀型のビジネスマン、この本、とても勇気づけられるので、是非買ってみて下さい!
あるいは「何でも一番じゃなきゃダメなんだよ、例えば日本一の山は富士山だけど、2位は知ってるか?」「南アルプスの北岳だよ」と即答でき、むしろ頂点に立つナンバー1よりは、むしろその一個下のマイナーっぽい存在の方に愛着が湧いてしまう、二番手、ナンバー2、銀メダル、準優勝マニアにとってもお勧めです。
トップでもなく、ビリでもなく、2番目というポジションの方がニッチだし、あんまり注目されない分、マニアックだし、なんか好きだなー、みたいな感覚。そういう人は読んでてとても楽しいと思います(笑)。続編で『世界ナンバー3列伝』もいいかもしれない。
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