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東京HONZでゲスト参加した時に紹介した『稀で特異な精神症候群ないし状態像』


稀で特異な精神症候群ないし状態像稀で特異な精神症候群ないし状態像
(2004/04)
編者:中安信夫
著者:大宮司信、柏瀬宏隆、加藤誠、山科満、三田のりこ、濱田秀伯、中谷陽二、澤たか子、大饗広之、阿比留烈、古橋忠晃、林拓二、深津尚史、橋元良、須賀英道、中谷陽二、村井俊哉、田中究、宮岡等,田野尻俊郎、立花光雄、榊原純、広沢正孝、兼本浩祐、高橋祥友、高木俊介、江口重幸、鈴木幹夫、三宅芳子、兼本浩祐、細川清、中安信夫、針間博彦、山口直彦、佐々木由佳
出版社:星和書店

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先週の6月1日に成毛眞さんが主宰する書評勉強会、『東京HONZ』にゲストとして招かれたのですが、その時に推薦した本の一冊が『稀で特異な精神症候群ないし状態像』です。もう一冊は『日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録』です。


成毛眞さんと東えりかさん主催の書評サークル「東京HONZ」にゲスト参加




日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録日本・欧米間、戦時下の旅―第二次世界大戦下、日本人往来の記録
(2005/07)
泉 孝英

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それで何といきなり私が紹介した『稀で特異な精神症候群ないし状態像』が、


あ・の・成毛眞ブログで書評されました! 


成毛眞ブログ 『稀で特異な精神症候群ないし状態像』


この本が成毛眞ブログで書評されたその日にAmazonでは在庫切れ、各種オンライン書店も軒並み在庫切れになりました。私が見たAmazonランキング瞬間風速は一万位ぐらいでしたが、その時点で在庫切れだったのでもっと上に行っていたのかもしれません。


信頼性の高い書評家・キュレーターに取り上げられると、専門家向けの学術論文集でも、瞬時にバカ売れしてしまう事がよく分かりました。また逆に出版社の地道な営業努力が一瞬にして空しく思えるほどの影響力を痛感しました。


実はこの本は今年の初めにブックファースト新宿店開店二周年記念の『名著百選』という、マスコミ・出版業界人がそれぞれの愛読書を推薦するイベントでも選書したのですが、特にその時は反応は無かったです(実はこの時、十五人ぐらい私が声をかけた人です。こういうイベントに人一倍ハッスルしてしまう)


「有名人、出版業界人の愛読書が一度に触れる!読める!買える!」 ブックファースト新宿店『名著百選』リスト!


この本は随分前から知っていて、『ダメ人間の世界史』という本を刊行した時にも読み直しました。「バカと天才は紙一重とよく言われます。過去の偉人達は実は精神的におかしかったのではないかという視点から、偉人達を分析する病跡学(Pathographie)という学問があります。



ダメ人間の日本史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)ダメ人間の日本史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)
(2010/03)
山田 昌弘、麓 直浩 他

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私自身、過去の天才達に感情移入したり、自分を重ね合わせたがる悪い傾向があり、その流れで偉人と言われている中でも少し常識が欠けていて、革新的なアイデアを出したり、奇妙な事を思い付いたりした偉人の伝記物が好きです。こうした背景があり、この本も随分昔に読んでいて、また『ダメ人間の世界史』と『ダメ人間の日本史』を出版したのもそうした流れがあったからです。



ダメ人間の世界史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)ダメ人間の世界史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)
(2010/03)
山田 昌弘、麓 直浩 他

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それでこの『稀で特異な精神症候群ないし状態像』の内容なのですが、成毛さんも書いている通り、純然たる医学書で一般人が気安く読んで楽しめる類の物ではありません。この本で扱われているのは、精神医学の中でもジャンル別けが不可能な、極めてレアケースの異常な精神状態です。


鬱病や統合失調症、ADHD等の本は無限に出版されており、この分野でオリジナリティのある企画を出す事はもはや無理の様に思えますが、世の中にはまだまだ沢山、謎の精神障害が存在しているみたいで、この本と出くわした時は、本当に驚愕しました。


以下が本に載っている症例の中でも自分でも気になったものを、東京HONZの会議の時に準備したメモ書きです。ここに記載されているもの以外でも、もう既にテレビなどでおなじみの「代理ミュンヒハウゼン症候群(慢性虚偽性障害)や空想虚言、多重人格、全生活史健忘(記憶喪失)など、割と世間的に知られている症例も載っています。



●感応状態

複数人、主に家族内で一人の精神異常が複数の人に転移する状態。「鬱病は移る」というシャレがあるが、より重度の精神障害が家族や親しい仲で伝搬するらしい。


●Cotard症候群

全ての質問に対して反対や否定で答える「反対症」。例:名前を聞かれても「ありません」、食べているにも関わらず「食べていません」等。自分は死ぬことも不可能と悲観するらしい。


●Imaginary Companion

縫いぐるみやオモチャに人格があると思い込み、それと友達になっている状態。知り合いでこういう人が一人いる。


●皮膚寄生虫妄想

現実にはムシがいないにも関わらず、皮膚をムシが這い回り、刺したり、噛んだりすると訴える症状。ムズムズ症候群のより度が激しいものか?


●ガンゼル症候群

質問に対して全く的外れな答えたり意味不明な言葉を連呼する病気。症例に出てくる変な言葉。「クロ、19」「オジチャーン」、馬の脚を五本と答える、Londonを"Dollon"の様にアナグラム、「一休さんが…無線機が…」、「分かっていたんだ。お前だな、プロレスラーは」「ニトロは爆弾だな」「柴又」「ダイモン軍団」。読んでて思ったのが、少し『一発朗』(社会評論社刊)と似ている事。口にはしないだけで、家で思い付いた意味を成さないフレーズを言うのは、どの家族でもあるらしい。



一発朗―20文字以内のダジャレ・おやじギャグ・死語・流行語・時事ネタ・ブラックユーモア・パロディ・誤変換・誤植・誤読・誤聴・あて字・韻文・回文・アナグラム・リエゾン・撞着語・なぎなた読み・スプーナリズム・ベタ語・対義結合・一発ギャグ集一発朗―20文字以内のダジャレ・おやじギャグ・死語・流行語・時事ネタ・ブラックユーモア・パロディ・誤変換・誤植・誤読・誤聴・あて字・韻文・回文・アナグラム・リエゾン・撞着語・なぎなた読み・スプーナリズム・ベタ語・対義結合・一発ギャグ集
(2010/08)
藤代 尚文

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●重複記憶錯誤

場所や人を二つ存在すると思い込んでいる。例えば同じ家や主人が二つ存在していると思ってる。


●口腔内セネストパチー

口の中に異物や金属が生えてくると訴える症状。


●ソジー症候群

「瓜二つの他人の出現」つまり目の前にいる人がある人の替え玉だと信じている妄想。


●Charles Bonnet症候群

視力を無くした人が複雑で豊かな内容を持った幻視を見る事。


●不思議の国のアリス症候群

体が小さくなったり、道が歪んだり、不思議の国のアリスと同じ体験をする精神異常。この症候群は本の中でもトップレベルで奇妙。


●知覚変容発作

「物体の輪郭がはっきり見える」、「壁や天井のシミがはっきり見えてくる」「机の木目が際立って見え、どうしても目が向いてしまう」「人のクマやアバタがくっきり見える」「砂場の砂の一粒一粒がはっきり見えてくる」「天井の模様が宇宙の星雲のように見えて迫ってくる」等。また「音がビンビン響く」といった聴覚や「時計の秒針が早くなる」といったリズム感覚、「毛穴から血が噴き出す」といった身体感覚異常も。


ドリトル症候群

動物が自分に話しかけてきていると思う病気。あのドリトル先生から来ている。




そしてこの本の中で一番驚いたのが「空想虚言」に描かれている「症例A 鑑定時50歳、男性」のエピソードです。「空想虚言」自体はメジャーな症例ですが、この本で紹介されている症例はもはや私小説や純文学の域に達していると思えます。


成毛さんもこの本から「純文学の匂い」がすると書かれていますが、特にこの「空想虚言」エピソードで登場する人物の犯行は『金閣寺』や帝銀事件を想起させるます。ちょっとこの事件、あまりにも凄すぎるのでここに転記するのは止めます。詳しい事はこの本を買って読んで頂ければ幸いです。








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tag : 稀で特異な精神症候群ないし状態像 ハマザキカク 星和書店

プロフィール

ハマザキカク

Author:ハマザキカク
社会評論社のサバカルチャー編集者。チュニジア、フィリピン、イギリス、日本育ち。企画、組み版、カバー、全て一人で行っている。毎日必ず最低一企画は立案している。国際関係、共産趣味、変な物のコレクション、そして珍書を柱に、常時30企画を進めている。

手掛けた作品は
『世界各国女傑列伝』
『敗戦処理首脳列伝』
『ゴム銃大図鑑』
『人種マニア』
『超高層ビビル1・2・3』
『一発朗』
『即席麺サイクロペディア』
『ダメ人間の日本史』
『ダメ人間の世界史』
『ほったいもいじるな』
『エロ語呂世界史年号』
『いんちきおもちゃ大図鑑』
『ニセドイツ1・2』
『アルバニアインターナショナル』
『大使館国際関係史』
『ゴム銃オフィシャルガイドブック』
『時刻表世界史』
『世界の首都移転』
『ファーストフードマニア』
『コーラ白書』
『世界飛び地大全』

等多数。

今までハマザキカク個人名義で書店フェアを9回開催した。ブックファースト梅田店『濱崎誉史朗フェア』、三省堂神保町本店『ハマザキカクフェア』、有隣堂ヨドバシAKIBA『Cool Ja本』『Fool Ja本』マルサン書店『Cool Ja本』ジュンク堂書店新宿店『ゴム銃大図鑑フェア』『松マルクス本舗 松田健二の下で働く濱崎誉史朗が選ぶ共産趣味本』等。

現在有隣堂ヨドバシAKIバカVol4『夏葉原 懐かしい昭和のレトロ本』開催中!!』開催中!

この『Cool Ja本』ブログ2011年度スゴブロ4位受賞!

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