スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

このエントリーをはてなブックマークに追加

まえがき抜粋!『敗戦処理首脳列伝』早ければ5月25日頃店頭に並びます。

敗戦処理首脳列伝



「祖国の英雄」というとその国に勝利をもたらした王様や軍人などが挙げられます。もしくは自分が犠牲になりながら国を救ったヒーローなどです。結局、勝たないと英雄として褒め称えられにくいのです。



フランス敗れたりフランス敗れたり
(2005/05)
アンドレ モーロワ

商品詳細を見る



歴史の舞台裏では決して褒め称えられる事のない、縁の下の力持ち的な脇役の方が見所が多く、人によっては感情移入しやすいとも言えます(私はそのタイプ)。負けた側が「敗軍の将」として英雄視される事もありますが、戦場で華々しく散ったとか、勇敢に玉砕したという形で明らかに派手な負け方をしないとなかなか注目されません。



世界全戦争史世界全戦争史
(2010/11)
松村 劭

商品詳細を見る



そこで麓さんがフォーカスしたのが、戦争に負ける事が必至になってから、責任を押しつけられる様な形でその国の元首に祭り上げられてしまった首脳達の秘話・苦労話です。実は彼らの方がその国の滅亡を防ぎ、戦争を開始した首脳・軍人よりも勇気のある真の英雄ではないかという視点から、この企画が勃発しました。


勇ましいことを吹聴する者、過激なアジテーションで煽る者が、勝ち目のない戦端を開き、最終的には祖国滅亡の危機に陥れ勝ちです。


そして一方、終生付きまとう暗殺への恐怖や、戦後戦犯として処刑されたり、未来永劫、売国奴と罵られる事を覚悟で終戦を唱え、敵国により寛大で有利な条件の講和を引き出した、敗戦処理に当たった首脳が本当の意味で、祖国の英雄と言えるのではないか……という提案を麓さんから受け、一発で意気投合し、わずか九ヵ月ほどで400ページの文量を書き下ろして貰いました。





敗北の文化―敗戦トラウマ・回復・再生 (叢書ウニベルシタス)敗北の文化―敗戦トラウマ・回復・再生 (叢書ウニベルシタス)
(2007/08)
ヴォルフガング シヴェルブシュ

商品詳細を見る





有隣堂ヨドバシAKIBAで開催されている松丸本舗のパロディ、『松マルクス本舗』にて先行して発売しております。こんな感じ。


敗戦処理首脳列伝 松マルクス本舗

オビは以下。


パニックに陥る国民を宥める人徳とカリスマ性!

戦争継続派、傀儡志願者を封じ込む説得力と権謀術!

寛大・有利な講和条件を引き出す交渉術と人間力!

それでも彼らは「戦犯」「売国奴」呼ばわりされた!



敗戦処理首脳列伝―祖国滅亡の危機に立ち向かった真の英雄たち敗戦処理首脳列伝―祖国滅亡の危機に立ち向かった真の英雄たち
(2011/05)
麓 直浩

商品詳細を見る



この本のコンセプトを麓さんが的確にまえがきで書いていますので、麓さんの了解を得て引用します。

まえがき

戦争はよくないものである、これはほとんどの人にとって異論のないところだと思います。しかし、趣味として歴史を眺めた際に戦史・軍事史に興味を惹かれるのもまた否定できない事実ではあります。そして戦史を眺めたときに目が行きやすいのは、輝かしい勝利を上げた名将であったり、不利な中で善戦したにも関わらず散っていった悲劇の英雄だったりするのも通例といってよいでしょう。


ですが、そうした華やかな英雄たちの陰には無数の無名戦士や後方支援担当者といった目立たぬ人々の貢献があったのは言うまでもないところです。そしてそうした目立たぬ「裏方」には、敗戦が不可避となった状況で首脳として事態の収拾に当たる羽目になった人々も含めてよいのではないでしょうか。一般的に、歴史に深く興味を持てば持つほど「裏方」の面々にも目が行くようになるようになるものと思われますが、筆者自身も当初は華やかな英雄に専ら惹かれていたのが、年齢を経て自身が凡人だと思い知らされたり、思うに任せない経験もする事で、敗戦処理に当たる首脳達にも関心が湧いてきたようです。


そこで本書では、こうした首脳たちを「敗戦処理首脳」と位置付け、該当する面々を列挙してその生涯と奮闘を概観しようと思います。極力、時代や地域のバランスが取れるように心がけましたが、それでも手に入る資料や筆者の知識の関係から偏りが生じてしまいました。御了承いただけると幸いです。さて、「敗戦処理首脳」と認定する人物は、基本的に以下の条件を満たしている事を要件とします。


首脳(君主、宰相など)となるのは所属する勢力が敗色濃厚な状況になってからであり、開戦に関しては政権担当者筆頭としての責任はない
(ただし、開戦時に既に要人として加担した責任がある場合はありえます)。


基本的に敗北必至である事を自覚しており、それを前提として戦争終結を視野に入れて動いている
(この条件に当てはまる程度は個人差があり、和平工作を一応してはいるが、結局は戦争継続に走る結果となるケースもあります)。


彼らは、敗北必至な状況に陥ってから首脳の地位に就けられ、敗戦責任を負わされたいわば「貧乏くじ」な人々と言えます。敗北に直面した国の首脳には、大変な苦労が付いて回ります。対外的には勝ち誇る敵対者を相手に少しでも寛大な条件を引き出すという、交渉術や人間力を要する難事業があります。そして国内でも混乱する人心へ対応するという、人徳やカリスマが求められる大仕事もあります。何しろ敗戦確実となると、戦局改善を求めて戦争継続を訴える者、虚脱状態や恐慌状態になる者、敵陣営へ走る者など人々はバラバラになりがちですから、祖国が空中分解しないようにまとめあげるのも重要なのです。


国家首脳といえば人も羨む立身出世の頂点ではありますが、自分が始めたわけでもない戦争でそういった仕事を強いられるための就任だとしたら、実に割に合わないと言うほかないでしょう(まあ、敗戦確実と一口に言っても程度は様々で、祖国の面子は潰れるが存亡自体には関わらないものから、国家消滅を避ける術がないものまで幅がありますから、それによって難易度にも大きな違いがあるわけですが)。


しかし「敗戦処理首脳」たちはそこから逃げる事なく、置かれた苛酷な状況で可能な限りの術を尽くし、不幸を最小限に留めようと努力しました。ある者は面目が立つ条件で不利な戦いから手を引く術を模索し、またある者は何とか滅亡だけは回避しようと尽力し、ある者は自国の滅亡が避けられぬと見て、せめて国民だけは助けようと図ったのです。


そして、彼らの中には、国家を守ることに失敗したり、何とか守り抜いた場合でも当の国民から「戦犯」やら「売国奴」やらと呼ばれたりと、正当な評価を受けられず報われない生涯を送った人々も少なくありませんでした。中には国家を破滅に直面させた張本人が英雄視される一方で、その尻拭いをした人物が誹謗を受けるケースすら存在したのです。


こうした「敗戦処理首脳」たちもまた、大向こう受けするとは言いがたいながらも、共同体を守ろうと身を捧げた「英雄」と呼べるのではないでしょうか。敗北した勢力の「英雄」といえば、武運拙く、最後は敗れたものの善戦した人物や祖国に殉じた人物があげられる事が多いですが、「敗戦処理首脳」たちも敗戦国にとっての貢献度は決して彼らに劣るものではありません。戦場の英雄たちの存在のおかげで敗北した国の人々が誇りを保ち、社会を再建するための歩みにおける心の支えを得る事が出来るのは事実です。


そして一方、「敗戦処理首脳」たちによって敗北後の世界で人々が生きていく事ができる舞台が作られるのも否定できないのです。両者は敗戦国の人々を精神世界・現実世界という役割分担で救っていると言えるのです。無論、一人の人間が両方の「英雄」を兼任する場合も少なくないのですが(その場合には「敗戦処理首脳」としての業績も評価される事が多いようです)。


これは、いわばそうした地味で報われないながらも、自らの祖国を、共同体を愛し、責任を果たそうとした「英雄」たちの物語集。何とぞ、お付き合いいただければ幸いです。




自由主義陣営より共産主義陣営、連合国より枢軸国、協商国より中央同盟、地球連邦軍よりジオン軍が好きな、敗者に感情移入しちゃうミリヲタ向けです。マンネルヘイムとかラドスラヴォフとか出てきます。



ダメ人間の世界史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)ダメ人間の世界史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)
(2010/03)
山田 昌弘、麓 直浩 他

商品詳細を見る



私自身は決して軍事マニアではありませんが、外交史は好きなので非常にそそられる内容でしたが、テーマが古代ギリシャや古代中国にまで及び、また日本語文献ではなく洋書を元に組み立てられている章も多く、事実確認や表記・発音の検証が今までの企画で最もハードだったと言っても過言ではありません。



ダメ人間の日本史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)ダメ人間の日本史―引きこもり・ニート・オタク・マニア・ロリコン・シスコン・ストーカー・フェチ・ヘタレ・電波 (ダメ人間の歴史)
(2010/03)
山田 昌弘、麓 直浩 他

商品詳細を見る



はっきり言って本の内容は高校世界史レベルを遙かに越えており、大学の各地域史程度の知識を要する為、素人厳禁です。


逆に言うともはやネタ切れになりつつある、完全飽和状態の戦記物にマンネリを感じ始めているミリタリーファン、戦争本マニア、伝記物ファンにとっては読み応えのある本になっていると自負しています。





このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事
スポンサーサイト

tag : 敗戦処理首脳列伝 麓直浩 ダメ人間の世界史

プロフィール

ハマザキカク

Author:ハマザキカク
社会評論社のサバカルチャー編集者。チュニジア、フィリピン、イギリス、日本育ち。企画、組み版、カバー、全て一人で行っている。毎日必ず最低一企画は立案している。国際関係、共産趣味、変な物のコレクション、そして珍書を柱に、常時30企画を進めている。

手掛けた作品は
『世界各国女傑列伝』
『敗戦処理首脳列伝』
『ゴム銃大図鑑』
『人種マニア』
『超高層ビビル1・2・3』
『一発朗』
『即席麺サイクロペディア』
『ダメ人間の日本史』
『ダメ人間の世界史』
『ほったいもいじるな』
『エロ語呂世界史年号』
『いんちきおもちゃ大図鑑』
『ニセドイツ1・2』
『アルバニアインターナショナル』
『大使館国際関係史』
『ゴム銃オフィシャルガイドブック』
『時刻表世界史』
『世界の首都移転』
『ファーストフードマニア』
『コーラ白書』
『世界飛び地大全』

等多数。

今までハマザキカク個人名義で書店フェアを9回開催した。ブックファースト梅田店『濱崎誉史朗フェア』、三省堂神保町本店『ハマザキカクフェア』、有隣堂ヨドバシAKIBA『Cool Ja本』『Fool Ja本』マルサン書店『Cool Ja本』ジュンク堂書店新宿店『ゴム銃大図鑑フェア』『松マルクス本舗 松田健二の下で働く濱崎誉史朗が選ぶ共産趣味本』等。

現在有隣堂ヨドバシAKIバカVol4『夏葉原 懐かしい昭和のレトロ本』開催中!!』開催中!

この『Cool Ja本』ブログ2011年度スゴブロ4位受賞!

最新記事
カテゴリ
メールフォーム
お問い合わせはこちら hamazakikaku●gmail.com or hamazaki●shahyo.com (●を@に変えて下さい)でも可能です。

名前:
メール:
件名:
本文:

ハマザキカク関係者リンク
検索フォーム
アクセスカウンター
2011年1月7日から
オンラインカウンター
現在の閲覧者数:
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。